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インフルエンザについて

基本情報 インフルエンザの症状 ~症状、風邪とのちがい、症状改善のための注意点~

監修:独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 名誉院長 柏木征三郎先生

インフルエンザは普通のかぜとは異なり、突然の38℃以上の「高熱」や、関節痛、筋肉痛、頭痛などの他、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れるのが特徴です。

インフルエンザの症状は?

インフルエンザウイルスに感染した場合、約1~3日の潜伏期間の後、インフルエンザを発症します。続く約1~3日では、突然の38℃以上の「高熱」や全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。やや遅れて、咳(せき)やのどの痛み、鼻水などの「呼吸器症状」が現れ、腰痛や悪心(吐き気)などの「消化器症状」を訴えることもあります。通常は、10日前後で症状が落ち着き、治癒します。

インフルエンザウイルスに感染すると... 感染:約1~3日 発症:約1~3日 約1週間経ち 軽快。 発症後:38℃以上の高熱 関節痛、筋肉痛、頭痛 全身倦怠感、食欲不振 などの全身症状 やや遅れて:咳 喉の痛み 鼻水 などの呼吸器症状

普通のかぜとはどう違うの?

普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。

かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状が主にみられます。

これに対し、インフルエンザは高熱を伴って急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。関節痛、筋肉痛、頭痛も現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することがあります。

かぜとインフルエンザは、ココが違う! かぜ(普通感冒) インフルエンザ 発症時期 かぜ:1年を通じ散発的 インフルエンザ:冬季に流行 主な症状 かぜ:上気道症状 インフルエンザ:全身症状 症状の進行 かぜ:緩除 インフルエンザ:急激 発熱 かぜ:通常は微熱(37~38℃) インフルエンザ:高熱(38℃以上) 主症状(発熱以外) かぜ:くしゃみ、喉の痛み、鼻水・鼻づまり など インフルエンザ:咳、喉の痛み、鼻水、全身倦怠感・食欲不振、関節痛・筋肉痛・頭痛 など 原因ウイルス かぜ:ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス など インフルエンザ:インフルエンザウイルス

症状を改善するために、注意すべきことは?

インフルエンザの症状を改善するためには、体内にいるインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ「抗インフルエンザウイルス薬」の服用が有効です。抗インフルエンザウイルス薬を発症後すぐに服用を開始すると、服用していない場合と比べて発熱期間が1~2日短縮され、ウイルスの排泄量も減少し、症状が徐々に改善されていきます。

しかし、お薬を服用して熱が下がっても、体内のウイルスがすぐにいなくなるわけではありません!「症状が改善したから…」といってお薬の服用を途中でやめることで、体内に残っているウイルスが周りの人に感染する可能性があります。

熱が下がったあとも、お薬はきちんと使い切り、最低2日間は自宅で療養しましょう。

お薬が処方されたらできるだけ早く服用しましょう! 熱が下がっても最低2日間は自宅で療養!
インフルエンザとは 合併症