監修:独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター
名誉院長 柏木征三郎先生
インフルエンザの治療は、「一般療法」と「薬物療法」に分けられます。
一般療法
一般療法は生活療法とも呼ばれ、インフルエンザ治療の基本です。安静にして睡眠を十分にとること、また、高熱によって脱水症状が起こらないように、水分をしっかり補給することが大切です。
薬物療法
インフルエンザの薬物療法には、抗インフルエンザウイルス薬を使う「原因療法」と、症状を和らげるための薬剤を使う「対症療法」があります。
インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速いため、症状が出現して48時間以内にウイルスの増殖のピークがきます。 このため、48時間以内に服用しないとお薬(抗インフルエンザウイルス薬)の効果が現れにくくなります。抗インフルエンザウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑えて感染の拡大を防ぐお薬なので、発症後できるだけ早く服用を開始することが重要です。
また対症療法では、高熱の場合には解熱鎮痛薬(熱を下げるお薬)を、黄色痰(たん)など細菌の二次感染が疑われる場合には、抗菌薬(細菌を殺すお薬)を使います。
インフルエンザ治療中の注意点はこちら。